書評「銀行強盗にあって妻が縮んでしまった事件」アンドリュー・カウフマン著

どこかで読んだ書評がすごくよくて、ぜひ読みたくなった1冊。現実世界がちょっとずつずれる感じが、なんとなく”村上春樹”的で、とても好きな小説でした。

銀行強盗にあって妻が縮んでしまった事件

海外小説は土地勘がないので、何を読んでいいかわからず、あの書評がなければ、絶対手に取らなかっただろうな。ビジネス書などのように、タイトルから中身も推測できないし。偶然の出会いに感謝です。

ストーリーもよいのですが、全体の雰囲気がよい。とりあえずアマゾンの説明はこんな感じ。

ある日、カナダの銀行に紫色の帽子をかぶった強盗がやってきた。彼はその場にいた十三人から“もっとも思い入れのあるもの”を奪い、去り際にこんな台詞を残した。「私は、あなたがたの魂の五十一%を手に、ここを立ち去ってゆきます。そのせいであなたがたの人生には、一風おかしな、不可思議なできごとが起こることになるでしょう。ですがなにより重要なのは―その五十一%をご自身で回復させねばならぬということ。さもなければあなたがたは、命を落とすことにおなりだ」その言葉どおり、被害者たちに奇妙なことが起こりはじめる。身長が日に日に縮んでしまったり、心臓が爆弾になってしまったり。母親が九十八人に分裂した男性もいれば、夫が雪だるまに変身した女性も…。いったい、なにがどうなっているのか?

日常のなかでありえない出来事に遭遇した13人それぞれのエピソードが、ただのファンタジーではなく、”問題から逃げず、まっすぐ受け止める”ことができた人とできなかった人の寓話のよう。

「逃げないこと」がテーマのだと感じはしましたが、そういう教訓めいたことはおいといて、文章も挿絵もセンスがあって、良い本でした。

なんであれ、こんなお話に紡げるなんて、著者アンドリュー・カウフマンはカナダの作家だそう。脚本家でもあるとのこと。翻訳はもう1冊「奇妙というなの5人兄弟」。こちらもぜひ読んでみます!

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