IRってどんなお仕事?「楽天IR戦記」市川祐子

広報・PRの範疇に、IRも含まれてますが、マーケティング部門でのPRが長い私は、IRの方とは、全く交わることがなく。。。どんな仕事なのか、長年の疑問が晴れる、現場が伝わる一冊でした!

楽天IR戦記 「株を買ってもらえる会社」のつくり方

「投資家に、事実に基づいて説明して回る仕事」というぼんやりした理解しかなかったのですが、どんな情報を誰にどのように伝えるか、それはそれはドラマチックで痛快。影響力のある投資家を面談でその気にさせることができれば、業界全体の資金の流れが変わる!といった大勝負の場面が手に汗にぎる臨場感で記され、まさに”戦記”という名にふさわしい緊迫感です。三木谷さんという有名な経営者が頻繁に登場するせいもありますが、著者の語り口もストーリー性があり、映画にでもなりそうな、楽天の快進撃エピソードが満載です。

例えば、商品広報や企業広報でも、”このテレビ番組に取材されたら、とても影響力が大きい!”といったターゲットメディアを定めて、そのために様々な活動を進めていきますが、IRでも、優先的に説明しにいくべき投資家・投資機関リスト(ターゲット)があって、その方々の顔を思い浮かべながら、どうやったら自社に投資してくれるか戦略を練り、人間関係を構築し、アプローチしているそうです。

「相場を相手にする」という、なんとなく掴み所のないイメージを持っていたのですが、想像より、ずっと営業活動の色が強かったです。

さて、”楽天入社1日目から最終電車に間に合わず、そのまま数年間、ほとんど電車では帰れなかった”とか、”何百ページもある英語の書類を、数人で数日で作成した”など、激務ぶりに関するエピソードがは時折さらっと披露されるので、そんな働き方して大丈夫?と思いつつ読み進めていたのですが、、、最終章での楽天でのキャリアの終わり方、衝撃でした(詳細は本書にて)。戦記という書名が、突然、意味深に思えてきたり、、、「傷病軍人」的な??

激務への反省や後悔は一切書かれておらず、清々しいほどIR愛&楽天愛にあふれた本書なのですが、どうみてもサステナブルでない働き方、なんとかならなかったのでしょうか、、、私が残念がってもしょうがないのですが、モヤモヤします。

モヤモヤついでに、著者のその後を追いかけてたら、noteを執筆されていました。お元気そうで安心しました。

著書ご本人とアクティブ・ブック・ダイアローグとか、面白そう!

本書読了後、私の行動で1番変わったのは、寝る前に枕元の携帯を機内モードにするようになったことです。気をつけます。

楽天IR戦記 「株を買ってもらえる会社」のつくり方

市川 祐子 日経BP 2019年06月14日
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