自由研究にも、ただの息抜きにも。一番楽しい絶滅の本!
夏休み、ということで、ちょっと軽めの生き物ジャンル本。監修の今泉忠明先生と著者の丸山貴史氏のコンビは、ベストセラー「ざんねんないきもの事典」シリーズと同じ!(でも出版社違う!怖い〜)です。
生き物本のヒットメーカーコンビの、夏の自由研究にピッタリの新刊は、
絶滅した生き物たちが、自ら絶滅理由を語る! いちばん楽しい絶滅の本。
わけあって絶滅しました。 世界一おもしろい絶滅したいきもの図鑑
今泉先生の執筆歴を見ると、1986年に「地球 絶滅動物記」」、1995年に「絶滅野生動物の事典」、と2冊も絶滅動物本を発刊されてます。しかも1995年の本は、いまだ新刊販売中。筋金入りの研究者ですね。その膨大な知識と、丸山さんの絶妙な言葉使いのセンスが融合して、今回もいい感じに力が抜けた仕上がりの本です。
一人語りの生き物たちがかわいい(&かわいそう)すぎる
”やさしすぎたステラーカイギュウ”という項では、ステラーカイギュウがこう語ります
ぼくらはコンブばっか食べてた。(略)そんなある日、ぼくらのところにたくさんの船がやってきた。(略)当然にげたさ。でもね、早く泳げないんだよ、主食がコンブだから。それにぼくらは傷ついた仲間を見捨てることができなかった。
それで絶滅しちゃったんだって。。。やさしすぎる、そしてかわいすぎる。
こうやって、動物に親しみが湧きまくったところで、同じページに書いてある、その動物の詳しい生態について興味をもって読み進めることができます。
全ての項に「こうすりゃよかった」として、無責任なアドバイスが書かれているのもおもしろい。カイギュウ君だったら
普段から、魚を追いかけてれば、もっと早く泳げたかもね。
こんな調子です(笑)。
絶滅ばかりじゃ気が滅入る。。。
見開き2ページずつ、カイギュウ君の収録されている
1.油断して絶滅
から
4.不運にも、絶滅
までで、こんな愉快な生き物たちが全部もうこの世にいないのか、とちょっと物悲しい気分になったところで、最終章が
5.絶滅しそうで、してない
!!
水にもぐって助かった カモノハシさん
山にのぼって助かった ライチョウさん
など元気でがんばるユニークな生き物たちの語りに、気分が急浮上して読了!という、洒落た展開になってます。
全部で70種の生き物たちのお話読んで、私たちもがんばって生きていきましょう
<ユニークな「いきもの」オススメ本>
「ざんねんないきもの事典」シリーズもいいけど、
ざんねんないきもの事典 おもしろい!進化のふしぎ [ 今泉忠明 ](楽天ブックス)
続ざんねんないきもの事典 おもしろい!進化のふしぎ [ 今泉忠明 ]
続々ざんねんないきもの事典 おもしろい!進化のふしぎ [ 今泉忠明 ]
元祖といえば、こちら。「へんないきもの 」も良いですね!
へんないきもの (新潮文庫) [ 早川いくを ](楽天ブックス)
またまたへんないきもの (幻冬舎文庫) [ 早川いくを ](楽天ブックス)
絶滅動物に興味を持ったら、ぜひこの本も読んでほしい!!
【中古】 捕食者なき世界 / ウィリアム ソウルゼンバーグ / 文藝春秋 [単行本](楽天ブックス)
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