第2章「機能性表示食品制度を使った商品設計の基本」
第3章「食品の機能性マーケティング」でヒットを生み出すための方程式
上記の2章が、わかりやすいんです〜、頭の中が整理される感じ。
「ヒットを育てる!食品の機能性マーケティング」売れるモノにはワケもシカケもある
著:武田猛、藤田康人 他/編:日経BP総研 マーケティング戦略研究所
第2章「機能性表示食品制度を使った商品設計の基本」
2章は、機能性表示食品制度のポイントなどの解説から始まりますが、制度化以外の、いわゆる「健康食品」のマーケティングについても、ポイントを整理してくれています。
健康食品のマーケティングでは、「制約による壁」「心理的な壁」「行動喚起の壁」を乗り越えていく必要があります。この3つの壁を乗り越えていくのが、ストーリーです。・・・つまり、健康食品はストーリー付き商品であるといえます。
この章を読めば、健康食品で大切な「ストーリーで売る」マーケティングモデルの理解ができるはずです。さらに、機能性表示食品制度化での商品企画などのポイントが、業界全体を視野にいれた考察や、豊富な事例、今後の予測とともに解説されています。これで1章!ここまでコンパクトに網羅的な解説ができることだけでも、単純にすごい。
第3章「食品の機能性マーケティング」でヒットを生み出すための方程式
3章は、キシリートル事例は既視感があるものの、いつも語り口が明快な藤田氏のパート。副題は
最新のエビデンスから新コンセプトを企画して市場を創出する
「エビデンスを作り出すのは、研究者・・・」と思いがちですが、健康食品にとって、エビデンスは製品のRTBそのものです。エビデンス開発時点で、消費者のインサイトに基づいた設計をして、それに沿ったストーリーやコンテンツを作り、消費者に伝わる効果的なプロモーションをする必要があると。
また、サイエンスは常に進化していて、以前は成立しなかったストーリーが、素材自体に新しい健康価値を生み出れたことにより、可能になる、なんてことも日常です。
今目の前にある情報をどうするか、だけでなく、サイエンスに裏打ちされた最新のエビンデンスを活用して、魅力的な新コンセプトを開発し、新しい市場を創造する
これができるのが、機能性食品のマーケターです、楽しそう!
研究者としては渾身の論文、素晴らしいエビデンス、でも様々な制約があり、だからこそ、戦略的で一貫した商品開発、PR、プロモーションが必要になるんですよね。
素人でも発信できる今ですが、こと健康分野に関しては、メディアであってもキュレーションサイトが閉鎖し、グーグルのアップデートにより健康関連商材を扱っていたアフィリエーターサイトが突然検索ランクをガクンと落とし、、、と、”専門家による適切な情報発信”が必須となっています。企業が、自社製品について、正しく情報発信する必要がますます増している、ということです。