企業はすべてデザイナー集団であれ「知的資本論」

TSUTAYAとTポイントカードでお馴染み、CCC増田社長の著書。

知的資本論 すべての企業がデザイナー集団になる未来

企業が全て、デザイナーの集団となる。そうなれない会社は、これからのビジネスシーンで成功を収めることが、できない。

本著で繰り返し語られるのは、”デザイナーであれ”という言葉です。

製品における”デザイン”が持つ意味は、いま急速に変わりつつある。

TSUTAYAを生み出したのは”デザイナー”

TSUTATAを運営しているが枕詞のCCCですが、著者の定義は”企画会社”です。本著によると、企画会社の役割はライフスタイルの提案であり、有効な企画で価値を生み出し、顧客に大きな価値を提供するビジネスです。

例えば、TSUTAYAの商品は何でしょう?CDやDVDではありません。

映画・音楽・書籍で語られるライフスタイル

だそうです。だから

映画・音楽・書籍で語られるライフスタイルに顧客が触れる”時間”をレンタルしている

ということになります。つまり、TSUTAYAとは

ライフスタイル提案という理念をMPS(マルチ・パッケージ・ストア)という形で可視化

した新しい企画だったのです。ライフスタイルを提案するためにMPSをつくったこと(つまりTSUTAYAというビジネスモデル)、これを著者の言葉で言い換えると

便利なモノに形を与えるという、まさにデザインの本質をなぞる工程

である、となります。どんなビジネスも何かを企画し提案することで成立します。「企業はすべてデザイナー集団」という著者のメッセージが具体的につながりましたね!

実は、デザイナーという言葉が解釈しきれず、何度か読み返しが必要でした。「あ〜社長がいつも言ってることだな!」的なブレのなさが一貫して存在しているのですが、初めて著者の言葉に触れた身としては、そのブレのなさ故に、咀嚼に時間がかかった気がします。それだけご自身の言葉で執筆されているのだな、と読むほどに好感度がグイグイ上がる一冊です。この勢いで講演か何かで、リアル増田社長をぜひ体感してみたい。。。

顧客価値最大を目指せ!

CCCの社員には「”世界初”を目指すのではなく、”顧客価値最大”を目指せ」と、繰り返し話している。”一番”であるべきはどういう点なのか。それをは履き違えてはいけない。

顧客にとってどのような価値があるかを考え抜く、マーケティング用語でいう”ベネフィット”を考える最も大事なプロセスです。ここで、”世界初です”などと”一番”を当てはめたくなるのは、PRの世界でもよくある話ですが、それはダメ!と一刀両断です。

いくらお金があっても、それだけでは提案を創り出すことはできない。

知的資本がどれだけ社内に蓄積されているか、それが死命を制する。

現代は、モノ余りどころか

モノを選ぶ場であるプラットフォームが余っている時代

であり、だから、CCCは書店、図書館、商業施設、家電という4つのプラットフォームのイノベーションを進めています。ネットには存在しない要素である”居心地”、これが、CCCのイノベーションのキーワードです。

ブランドとかデータベースとか、あるいは豊かな見識と経験を備えたコンシェルジュとか、そういったバランスシートに乗らない知的資産のほうが、これからのビジネスでは死命を握る要素となるのだ

居心地のいい時間と空間をデザインすることは知的資本によってのみ可能になるのだ

私も大好きな蔦屋書店梅田店、あの居心地は考え抜かれた”デザイン”により実現しているのです(しかし、あそこの警備員さんの鷹の目のようなチェックの厳しさもデザインなのだろうか。。。。)。

最後に、本著読了のウラの動機とは・・・

実は、本著を読んだきっかけは、東方神起のチャンミンが韓国語版を読んだとインスタであげていたからなのですが、、、(韓国ではLIFEをライプと発音します)

 

”ライフスタイルを提案するアーティスト”、これも、本著同様、一読では理解しにくかったのですが、アーティストとは作りたい物を作り、歌いたいものを歌っているわけではありません。ファンやオーディエンスを「楽しませる」ため、つまり顧客価値のため、アーティストが表現したいことと、顧客が望むことの接点を最大化する努力をし続ける職業だと考えると理解することができます。

しかも、ライブやCD、メディア出演といった非連続な「点」で接する存在ではなく、今や、SNSでの公式非公式の情報発信により、日常の暮らしを共にする存在に変質しています。そのようなことを考えながら、チャンミンの次の読書報告を楽しみに待っております〜

 

知的資本論 すべての企業がデザイナー集団になる未来 [ 増田宗昭 ]

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